平成30年度第二種電気主任技術者試験の自己採点(1)-電力・管理
晴れて合格となった第二種電気主任技術者試験ですが、
当時の解答を振り返りながら自己採点しながら採点を考察してみたいと思います。
(ちょっとうろ覚えですが。。。)
まずは電力・管理から。。。
電力・管理の問題構成は以下の通り。(太線◯付きが、実際に選択した問題です。)
◯問1[計算] 自流式水力発電所
◯問2[論述] 変電所母線の結線方式
◯問3[計算・論述] 電力円線図と無効電力損失
問4[論述] 地中配電
問5[計算] 高調波の影響と対策
◯問6[論述] 接地方式
※1問あたり30点満点の配点で計算してみたいと思います。
★問1[計算] 自流式水力発電所 [15/30]
(1)年間の総流量は、
200km2✕1500mm/year✕0.7=(200✕10^6)✕(1500✕10^-3)✕0.7
=210✕10^6m3/year
よって、年間平均流量は
(210✕10^6m3/year)/(365d/year✕24h/d✕3600s/h)=6.6591m3/s
→答 6.66m3/s
(2)最大使用流量は年間平均流量の2倍であるから、
(最大使用流量Qm)=6.6591✕2=13.3182m3/s
落差は水車中心までであるから、損失を考慮すると
(落差h)=(420-185)✕(1-0.05)=223.25m
また、水車効率をη0、発電機効率をη1とすると、最大出力は
(最大出力)=Qm✕h✕g✕η0✕η1
=13.3182✕223.25✕9.8✕0.9✕0.98
=25699.9 →答 25700kW
はい、(2)で盛大に間違えました。
「水車中心」って見慣れないものに飛びついて撃沈。
部分点はあったのかな?
ひとまず、(1)はできたということで半分取れていることにしておきます。
★問2[論述] 変電所母線の結線方式 [21/30]
(1)1.重要負荷がある場合は無停電切り替えができるようにする。
2.コストを考えて設計する。
3.設置スペースの制約を検討する。
(2)単母線方式・・・ニ
複母線方式・・・イ
ユニット方式・・・ハ
(3)単母線方式
長所:コストが安く設置スペースが小さい
短所:系統切替時に停電が必須であったり、事故時の停電範囲が大きい。
複母線方式
長所:系統切替時に無停電で切り替えできたり、事故系統を分離したりできる。
短所:一般に、単母線方式と比べて高コストで設置スペースを要する。
語彙力が無い故にずさんな回答になってしまった。
また、標準回答では、(1)のコストと設置スペースは経済性で一括りにされてましたね。。。
(2)は単母線方式は迷い間違え、ユニット方式に至っては「???」でした。
(3)は概ね問題なかったかと。
各小問10点満点で、(1)→8点、(2)→3点、(3)→10点で21点にしておきます。
★問3[計算・論述] 電力円線図と無効電力損失 [18/30]
※表現の都合上、ドットは省略。
(1)位相差は受電端基準より、Er=|Er|、Es=|Es|(sinδ-jcosδ)
図よりIs=Ir=(Er-Es)/jX
よって、送電端電力は|Er|=|Es|=1.0p.u.
Es✕Is*=(計算略)=sinδ/X+j(1-cosδ)/X
また、受電端電力は
Er✕Ir*=(計算略)=sinδ/X-j(1-cosδ)/X
→ 答 P=sinδ/X Qs=(1-cosδ)/X Qr=-(1-cosδ)/X
(2)Ssが円であるためにはP^2+Qs^2=R^2を示せば良い。
(1)より、(Qs-1/X)=-cosδ/Xであるから、
P^2+(Qs-1/X)^2=(1/X)^2
これは、中心(0、1/X)、半径1/Xの円である。
同様に、Srについても、
P^2+(Qs+1/X)^2=(1/X)^2
これは、中心(0、-1/X)、半径1/Xの円である。
(3)リアクタンスがXの送電円と2Xの送電円を複素平面に描き、
送電円中心から同じ送電電力P(縦線を書く)のときの相差角を図示。
(4)(5)ほぼ書けず。
円を書いて、図を書くまでは数学なので適当に回答で行けました。
しかしながら、時間の関係もあり(4)以降はほぼ書けず。
手が痛くなりました。
小問が全5なので、1問6点として18点くらい取れたでしょう。
★問6[論述] 接地方式 [22/30]
(1)a.高圧配電系統:①非設置方式
b.154kVの送電系統:②直接接地方式
(2)仕組み:中性点に設置したリアクトルLと送電系統のCで共振させ、
地絡電流をゼロに近づける
目的:地絡電流を減らし、誘電障害を小さくする。
(3)長所:地絡電流が小さくなるため、誘導障害の影響が小さくなる。
短所:接地抵抗によって電圧が上昇するため、高い絶縁性能が必要である。
(1)は知識不足。あれ、直接接地と抵抗接地どっちだったかなと思って書きましたが、ダメ。
(2)は誘導障害の影響低減を書きましたが、どう評価されたかはわかりません。標準回答では、送電の継続が書かれていましたね。
(3)は1つずつ書く、ということに気をつけて書きました。
(1):5点、(2):7点、(3):10点で、22点くらいでしょうか。
まとめます。
問1:15/30
問2:21/30
問3:18/30
問6:22/30
→76/120 (得点率:63.3%)
合格ラインギリギリ・・・
結果を知ってからの自己採点なので、まぁ割と妥当な線かなと思っています。
次は機械・制御を自己採点してみたいと思います。