有効電力と無効電力(1)
電力について考えてみる。
電気の世界で電力というと、有効電力[W]、無効電力[Var]、皮相電力[VA]の3種類の電力が登場する。
おそらく、一般の人、電気を専攻していない人が考えるのはせいぜい有効電力までであり、それで必要十分である。
では、無効電力、皮相電力とは何か。
無効:
む‐こう〔‐カウ〕【無効】
1 ききめのないこと。効力を持たないこと。また、そのさま。「今回の投票では―な票が多い」「途中下車前途―」
2 法律行為が当事者の意図した法律効果を生じないこと。例えば、遺言がその方式を欠くために無効となるなど。
一般に良く知られているように、”無効”とは意味が無いとか、効果が無いとか、ネガティブな意味でとられることが非常に多い。
しかしながら、電気の分野でわざわざ電力のことを有効と無効に分けているからには、意味があるのであろう。
では、無効の意味とは、なにか。
英語では、有効電力は”effective power”、無効電力は”reactive power”である。
つまりは、無効電力の"無効"は、invalidだとか、はたまたmeaninglessと記述されているわけではないのだ。
・・・続く